Mregタンパク質が白髪を作る
下記、引用文献:平 成 2 4 年 1 月 3 0 日 東北大学脳科学グローバルCOE 東北大学大学院生命科学研究科 『メラニン色素』の逆行性輸送の仕組みを解明 ~ 白髪予防の新たな分子標的として期待? ~
を詳しく知りたい方は、読んで頂きたい。
面倒な方は、読み飛ばしてください。
【概要】 国立大学法人東北大学は、メラニン色素が微小管に沿って通常とは逆向きに輸送される 「逆行性微小管輸送」の仕組みを初めて解明しました。これは、東北大学大学院生命科学 研究科の大林典彦助教、福田光則教授らによる研究成果です。 わたしたちの肌や髪の色の源であるメラニン色素は、「メラノサイト」と呼ばれる特殊な 細胞で合成され、「メラノソーム」と呼ばれる細胞内の袋(小胞)に貯蔵されています。メ ラニン色素を貯蔵したメラノソームは、細胞内に張り巡らされた二種類の交通網、微小管 とアクチン線維 に沿って細胞膜まで輸送されます。メラノソームはまず、長距離で両方 向(順行性・逆行性)に動く微小管輸送により細胞辺縁部へと運ばれ、次に短距離で一方 向にのみ動くアクチン輸送により細胞膜近傍まで輸送されます。メラノソームは最終的に 隣接する皮膚や髪の毛を作る細胞(ケラチノサイトや毛母細胞)に受け渡されて、はじめ て肌や髪が黒くなります。アクチン輸送に関しては既に低分子量 G タンパク質 Rab27A に よる輸送の仕組みが解明されていますが、長距離を動くメラノソームの微小管輸送の仕組 みはこれまで全く解明されていませんでした。 今回、研究グループはマウスの培養メラノサイトを用いて、メラノソームの逆行性微小 管輸送の過程に「Mreg(メラノレギュリン)」を含む輸送複合体*3 が関与していることを突 き止めました。Mreg は成熟したメラノソーム上に存在し、RILP と呼ばれるリンカータンパ ク質を介してモータータンパク質・ダイニンと複合体を形成して、メラノソームを細胞膜 周辺から核近傍まで逆行性に輸送することがはじめて明らかになりました。 Rab27A を欠損しメラノソームが核周辺で凝集するメラノサイトで、Mreg 複合体の機能 を阻害すると、メラノソームの分布がほぼ回復することから、Mreg の機能を阻害するよう な薬剤のスクリーニングが進めば、今後、白髪予防につながる可能性が期待できます。 本研究成果は、英国の科学雑誌『The Journal of Cell Science』電子版に掲載されました。
難しい話はさて置き、要するにMregタンパク質ができると、メラノソームが核周辺に凝集してしまい、肌や髪が暗色化しない。
すなわち、髪が着色されずに白髪になってしまう。
だから、Mregタンパク質を阻害できれば、白髪防止できそうだということです。
残念ながら、まだ、Mregタンパク質を阻害する適切な医薬品は出来ていない。
Mreg(melanoregulin メラノレギュリン) Rab27A の欠損により毛色が白くなったマウスの毛色を元の黒色に戻す変異(dsu, dilute suppressor)が 30 年ほど前に報告されています。2004 年に dsu の原因遺伝子産物が同定され、 Mreg と命名されましたが、214 アミノ酸からなる小さな分子で既知のタンパク質とは相同性が 無かったため、その機能はこれまで明らかではありませんでした。
色素幹細胞の枯渇
一方、東京医科歯科大学の西村教授らの研究チームの成果はめざましく、もともと色素幹細胞を発見(2002年)したもの同チームですし、色素幹細胞が枯渇すると白髪になるメカニズム(2005年)も見いだしていました。
老化によって、色素幹細胞のゲノム損傷が起きることでコピーが作れなくなるから白髪ができる。
加齢に伴い、多くの組織臓器で機能低下および器質的変化が見られるようになります。加齢に伴って見られるこれらの老化形質のうちいくつかは、寿命の長い組織幹細胞やニッチにおける加齢変化に起因することが明らかにされつつあります。我々は、白髪が最も典型的な老化現象の一つでもあることにいち早く着目し、加齢に伴って色素幹細胞においてどのような変化が引き起こされるのか研究を進めてきました。加齢マウスと若齢マウスとの比較から、加齢マウスの髭毛包内において、色素幹細胞が異所性にニッチにおいてメラニン色素を持って樹状の形態をとるようになる(形態的には通常の分化に酷似する)こと、これに次いで幹細胞の枯渇と白髪が起こることを見い出しました。さらに、ヒトの加齢に伴う生理的な白髪においても、同様の細胞が加齢に伴いニッチに現れ、未分化な色素細胞が枯渇してしまうこと、これに次いで白毛化が起こることが判明しています(Nishimura EK. et al., Science 2005)。これらの研究から、ほ乳類では種を超えて色素幹細胞の維持不全により白髪が起こることが明らかになりました。さらに、白髪以外の老化形質においても、加齢に伴って幹細胞が枯渇することによって老化形質が発現する例が実在することを明らかにしています(未発表)。
色素幹細胞が異所性note1)にニッチになる。
Note 1)
異所性 (読み)ことどころせい
英訳・(英)同義/類義語:allopatry
一般的には、本来の存在場所と異なる場所に現れるか存在すること。または、異なる場所に存在すること。
色素幹細胞の居場所は「ニッチ」と呼ばれます。色素幹細胞のニッチは、髪の毛がどんどん作られている毛包の根元ではなく、その少し上にあります。ニッチのあたりをよく調べると、黒い細胞があらわれていたのです。色素幹細胞は黒くありません。黒い細胞は、色素幹細胞からできる色素細胞です。未熟な幹細胞がまちがった場所で成熟して、「分化」していたのです。一般的に思われていた細胞老化とは違いますから、正真正銘の分化なのかどうか、よく調べました。電子顕微鏡でみると、やはりメラノソームと呼ばれる成熟した色素細胞がニッチの中にたくさんありました。この変化は、放射線の照射、酸化ストレス、抗がん剤などゲノムに傷を与えるようなストレス(ゲノムストレス)が加わると誘導されることがわかりました。色素幹細胞が分化してしまい、ニッチから消えてしまっていたのです。色素幹細胞がなくなると、色素細胞を毛包の根元に供給し続けることができなくなり、毛が白くなることがわかりました。
この現象は、前記のMregタンパク質が発現して核周辺にメラノソームが集結した結果を表しているのではないでしょうか。
その後、老化が進むにつれて幹細胞自体が枯渇してしまうのでしょう。
できれば、その前に対策を実施し、黒髪に戻すのが良いと思います。
成長ホルモンを増進すれば
成長ホルモンを増進すると、上記の現象は、解消され白髪は黒髪になることは確かなようです。
では、成長ホルモンの分泌を増やすにはどうすれば、良いか。
サプリで、しっかり増進しても白髪は黒髪になりますが、
かなり、成長ホルモンが減少してしまっている人にはなかなか難しいようです。
そこで、断食すると胃に「グレリン」ホルモンが分泌されて、その結果、成長ホルモンの分泌が
増進されて白髪は黒髪になります。
胃から出る「グレリン」というホルモンは胃に食べ物が無いか探すホルモンであり、
空腹によって分泌が高まると、脳に「エネルギー不足ですよ!何か食べましょう!」と指令を出します。
それと同時にグレリンは脳に成長ホルモンをどんどん分泌するように指令します。
成長ホルモンは血糖値を上げるホルモンでもありますので、断食中の低血糖状態をこれらのホルモンで防ごうと働きかけます。
ですから、1日2食にして、空腹感を体に毎日覚えさせるようにすれば、成長ホルモンは必ず分泌されます。
そもそも、毎日3食、食べなければならない必然性はなく、江戸時代は、1日2食でした。
これで、念願の黒髪を取り戻すことができるでしょう。
コメントを残す